その119

夜中、目覚める。寒気がとまらなくなり、体を丸くしてがたがたと震える。やがて徐々に体温が上がり始めてやがて体がかんかんになり、顔が熱くてぶんぶんにふくれたようになる。薬を飲むまえになにか腹に入れておこうとバナナを半分食べる。吐きそうになり便器の前にしゃがんで待つが吐かない。薬を飲む。のらさんがわたしの背中をさすったり、あおいで風を送ってくれたりする。やがて体が軽くなり、さわやかな気分になって眠る。 

目覚めると昼間になっていて、のらさんは部屋にいない。また寒気、それからかんかんになる。冷蔵庫に切ってある桃があったので食べる。抗生剤を飲む。 

のらさんが戻ってくる。大型スーパーマーケットまで行き、帰りのバスが全然違う方向に走り始めて焦ったという話。 

のらさんが皮をむいてくれたりんごを食べる。眠り、目覚める。また寒気がはじまる。オレンジを食べ、塩とゆかりで味付けしたとうもろこし粥を食べる。とても塩辛いがのらさんはそうでもないという。抗生剤を飲む。やがて体温が上がり始める。荒い息。落ち着く。あつあつの体温がさがると体が軽くなってさっぱりとした気分になるのだが、その時に体温を計ると39度。あつあつの時は一体何度なのか、想像がつかない。